社会福祉法人におけるセクハラ裁判
- 笹本潤
- 2021年1月23日
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障がい者施設などを運営する社会福祉法人内で、元職員と役員の女性二人が、元理事を相手に損害賠償を求める裁判を2020年11月13日に東京地方裁判所に起こした。私はその代理人を務めた。元理事は、被害者の女性をホテルの部屋で服を脱がしたり、性器を触ったりと強制わいせつ行為をし、二人きりになるとタクシー内でお尻をさわるのが日常だったという。日常的にも多くのセクハラ発言を内部の職員たちは聞いている。
元理事は社会福祉の分野では有名な人物で、二人きりの空間を使ったり、二人きりの空間を利用して、まったく遠慮せずにセクハラ行為を繰り返してきた。被害者の女性たちは、上司との関係や障がい者芸術という仕事をなくしたくなかったので、長い間我慢に我慢を重ねてきた。
社会福祉法人は、政府からも助成を得ており、公共性の高い分野だ。お年寄りや障がい者という弱い立場の利用者を相手にする法人の役員がこのようなセクハラ行為をするのは許せない。女性の職員が多いのに、役員には男性の比率が高いということも、セクハラの温床になっている。このような構造も変えていかないとこのようなセクハラ被害はなくならない。(写真は2020年11月16日の記者会見の様子。左は、司会の性被害NGOの疋田万理さん)
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